top

今月も楽しく読んでね。
bottom



出会いと別れの季節
今月のごあいさつ

 どうもです。春といえば、卒業&入学シーズン。日本各地で、さまざまな別れと出会いが繰り広げられる季節でもあります。このコーナーでも何度も書いてきましたが、私は現在、フリーの音楽ライターとweb(PCと携帯両方)を制作する会社の社員……という二束のわらじを履いているわけですが“あぁ、この人が会社にいなかったら、私はこんなに長く楽しく二足のわらじ生活をできていなかっただろうなぁ”と思う人がいます。同僚の金沢千央(かなざわちお)といいます。美人ですが、酒に飲まれることが多くて惜しい。とても残念な人です。さて。その金沢さんが、退社することになりました。もともとバンドのマネージャーだった彼女は、やっぱりもっと近くで音楽を感じられる仕事がしたいと、働く環境を自分で変える決断をし、この春それを実行に移しました。寂しくないと言えばうそになりますが、今度はライターとして彼女の役に立てればと思ってます。ちお、居なくなっても二束のわらじは大丈夫。ちおがしっかり、道を作ってくれたから。しかも結構広くて、かなり頑丈な道を。ちおが作ってくれた道をこれからも楽しみながら歩いていきます。なんてね。冒頭からちょっとおセンチになってしまいましたが、今月も元気にいってみましょう。




チャットモンチー取材でのエピソード
今月の取材(本誌編)

 チャットモンチーの取材について。今号の本誌では、新曲「女子たちに明日はない」についてのインタビューをお届けしているのですが……。文字量&構成の関係上、本誌の中では使うことのできなかったエピソードがあります。爆笑です。ぜひとも、皆さんに読んでほしいので、このコーナーで紹介したいと思います。ほとんどエディットなしで、ありのままに掲載しちゃいますよ。

最後の質問です。シングルの歌詞から拝借して、「最近わかったこと」をひとつ教えてください。
絵莉子 なんでもいいですか?
いいですよ。へぇ、そうだったんだぁ、みたいなこと。
絵莉子 自分ってことですか?
自分でお願いします。
絵莉子 ささいなことでも?
どんなささいなことでもOKです。
絵莉子 はい、私、実家がフローリングっていう感じじゃなかったんですよ。四角の柔らかいタイルみたいな床で。今はフローリングなんですけど、フローリングの上をはだしで歩けないっていうことがわかったんです。スリッパ履かないと気持ちが悪いってことがわかったんですっ。足の裏がイヤだってことが。だから、夏でも毛糸のスリッパを履いてるんです。冬になってもずっとそれで。これは、フローリングになったからわかったんやって思いました。
実家のときははだしで?
絵莉子 はい。めっちゃペタペタ歩いてたんですけど。ちゃんとしたフローリングがちょっと苦手っていうことがわかりました。
それじゃ東京で住みにくいですね。
絵莉子 そうですね。だからスリッパをいつも履いてます。
久美子 HPの日記にも書いたことだから避けたほうがいいですよね?
いいや、全然大丈夫ですよ。
久美子 大丈夫ですか? じゃあ……おとといくらいに、はぁ〜と思ったことがあったんですよ。それは、終電で帰るとき。居酒屋からふたりの男の人が出てきたんですけど、その人らが終電に間に合わないってひとりが言ってたら、もうひとりが“ええよ、僕歩くのが趣味やから”って言ってたんですよ。私、横を歩いていたんですけど。これにびっくりしてしまって。歩くの趣味ってそんなんありなんですか? 散歩? みたいな“僕歩くのが趣味やから”って歩いて帰れるよって。
歩くの趣味っていう人、結構いるよね?
久美子 へぇー。そうなんですか。あ、でも、考えたらウォーキングや、散歩だったら変じゃないなって。歩くって日常的なことでしょ、でも、歩くのが趣味って言ってもいいんだなって思って。だったら、趣味は寝ることですって言ってもいいし。自分がいいと思ったら趣味にしてもいいんだなって思いました。
晃子 えっと、わかったことはですね、国ってすごいなって思って。日本の国が。東京に来てひとり暮らしして、でもそこがちょっと駅から遠すぎて、また引っ越したんですね。そしたらね……どこに行っても普通に“請求”が追っかけてくるわけですよ。どこに行っても払えっていうものは追っかけてくるのに、戻ってくるものは追っかけてこんっていうのがわかった(笑)。教えてくれんし、もちろん呼んでもくれんし。だから、国の仕組みっていうのは、ちゃんとできてるもんなんだなぁって思いました。申請したら、戻ってくるものっていっぱいあるんやって、そこもわかりました(笑)。

3人の個性がはっきり分かれた、とても明確な回答でした。新曲「女子たちに明日はない」の素晴らしさについては、本誌をご覧くださいませ〜。




秋田でのゴスペラーズのライヴ
今月の帰省

 4月4日、水曜日。秋田県民会館にゴスペラーズのライヴを観に行ってきました。秋田出身のイトウアキにとっては、秋田県民会館は、いわゆる原点の場所。この会館で、それほどたくさんではないけれど(母親が厳しくて、ライヴは多くても年に1回って決められていたんですね。後半はその約束も簡単に破って観に行っていて、母親の機嫌を相当そこねていたりしたんですが)、いろんなアーティストのライヴを観ました。超満員で“やっとチケットが取れたよ〜、でも2階だよ〜”ってアーティストのライヴもあれば、チケット発売当日、いとも簡単に電話がつながり、前から5列目で2階席には誰もいない……なんてアーティストのライヴもありました。でもさ、満員かそうでないかなんて、お客さんにしてみたら、そんなに関係ないんだよね、だって前しか観てなかったし……ってことを県民会館に到着したときに思い出したりしてたんですが、ゴスペラーズのライヴは、本当に超満員でした。大げさじゃなくて、空いている席がひとつもないくらい。現在、全都道府県ツアーを慣行中のゴスペラーズ。秋田のライヴは、東北シリーズの初日でした。ツアーがスタートしてから約4ヵ月。それからずっと、いや、ツアーが発表になってからずっと、彼らを待っていたこの日のお客さん。その反応は、彼らがステージに出てきた瞬間の拍手の大きさでわかりました。すんげーでかいの、拍手の音が。びっくりして会場中を見わたしてしまったくらいの大きな拍手でした。それだけ待ってたんだよなぁ、彼らのことを。確かになぁ。だって、待ってたもん、私も。ライヴの日をずっと待ってた。今じゃ信じられないけど「あと何日!」なんていう小さなカレンダー作ってさ。学校の机の上に置いてたもんなぁ。嫌いな授業とか、そのカレンダーを何度も何度も見てやり過ごしていたし。テストのときも「これが終わればライヴ、これが終わればライヴ」と思いながら乗り切ってたし。ゴスペラーズは、そういう強い思いをがっしり受け止めたライヴを観せてくれました。前のライヴとちょっと日にちが空いていたからなのか、5人ともよく声が出ていたし。全国に待っているお客さんがいるって、本当にすごいことだよなぁ、それやっちゃってる5人って、すごいよなぁと、学生時代にドキドキしながら、年に1回足を運んでいた秋田県民会館で思いました。終演後。ライヴを観に来ていた同級生と合流。高校時代合唱部に属していた彼女、今やふたりの子持ちの人妻は私にこう言いました。
「ゴスペラーズだば、あっちがら来てくれるっしゃ〜。んだがら、こうやって、おらだちも生で歌っこ聴くごとできるなだもんな〜。他の人だば、なかなか秋田まで来てくれねべった。秋田まで来てくれねば、ながなが観に行けねおの。ゴスぺラーズ、まだ来てくれたら、まだ絶対に行きでべった」
全然わからないでしょ、これ、ネィティヴな秋田弁です。通訳しますね。
「ゴスペラーズは、彼らのほうから来てくれる。だからこうして、私たちもゴスペラーズの生の歌を聴くことができる。他の人は、なかなか秋田まで来てくれない。秋田まで来てくれないと、なかなかライヴを観に行ったりできないじゃない? ゴスペラーズ、また来てくれたら、また絶対にライヴに行きたい」
 秋田だけじゃなく、全国でこう思っている人がたくさんいるんだろうなと思います。
 彼らの旅はまだ続きます。



来月の表紙巻頭をお楽しみに!
今月の予告

 4月はですね……うふふ。表紙巻頭の取材をする予定です。うふふ。誰の取材かは内緒です。うふふ。その人たちの新曲がまたいいんですよ。この人たち、どこまで引き出しがあるんだという感じ。歴史を重ねれば重ねるほどに、スコーンと明るく抜けていく秘密を探れたらいいなぁと思ってます。チャットモンチーちゃんの『耳鳴り相談室』は、最近、久々の新曲をリリースしたあこがれのあのアーティストと対談! 3人とも最初はめっちゃ緊張してたのがかわいかったですわ。というわけで。また来月。




BACK