ももクロ、2011年の総決算!
さいたまスーパーアリーナで史上最大のビッグ・マッチ!!
濃密すぎる2011年を怒涛のように走り抜けてきたももいろクローバーZ。幾多の困難を笑顔で乗り越えてきた彼女たちに用意された2011年最後のステージはさいたまスーパーアリーナ(以下SSA)。この公演開催が発表されたとき、正直期待と不安が半々だった。なにしろちょうど1年前に初のホール・ワンマン“ももいろクリスマス in 日本青年館〜脱皮:DAPPI〜”を行った日本青年館のおよそ10倍のキャパの会場だ。いくらこの1年間で加速度的に人気と知名度を上げたももクロとはいえ、相手はSSAだ。ぶっちゃけかなりの難敵であることには違いない。この大会場を相手に彼女たちがどう立ち向かうのか。そして、なんといっても彼女たちの歌がこれまでと同じようにファンに届くのか。それが今回、個人的にはいちばんの注目点だった。2011年を総決算すると同時に、今後を占う試金石となるコンサートになるだろう。そんな思いでSSAへと向った。
結論から言ってしまえば、このちっちゃな5人のヒロインたちはこの大会場に対して決して臆することもなくいつも以上の全力パフォーマンスで巨大なハードルを乗り越えて見せた。アイドルであることを全身全霊で受け止め、全力全開でオーディエンスを楽しませたい! 元気をあげたい! というももクロイズムは、最初から最後まで決して途絶えることはなかった。メインとセンターのふたつのステージの使い分けも堂にいったもので、遊び場が広がった子供のように会場中を走り回るメンバーには思わず笑みがこぼれてしまう。かと思えばこの日、初披露したバラード(19)などではしっかりとこの1年間の成長と進化を見せてくれて、心強ささえ感じてしまった。個人的には(24)で青(だと思う。というか青にしか見えなかった!)の巨大バルーンがセンター・ステージで歌う5人のところに舞い降りてきた瞬間が感動マックスだった。偶然といえば偶然だけど、きっとあれはサンタさんからのクリスマス・プレゼントだったに違いない。
また、ももクロ史上最大のビッグ・マッチにふさわしく演出もいつも以上に派手で華やかなものとなっていた。年末のSSAということでオープニングの煽り映像〜PRIDEのテーマの流れ、レニー・ハートの曲紹介、実況解説席を設けた進行(ゲストは南海キャンディーズの山里亮太とバナナマン、実況/解説は格闘技中継でおなじみの矢野 武アナウンサーと川上マネージャー)、爆音とともに燃え上がる火柱などPRIDEへのオマージュがあちこちに散りばめられていた。加えて(7)で雪を降らせたり、100人の合唱隊とマーティ・フリードマンのメタリックなギターとともに歌われたスペーシー・オペラな新曲披露(25)があったり、れにちゃんのマジック・ショー(16)があったり、グレートクローバーZが再臨したり、トロッコに乗って会場中を移動(23)したりとハイライト・シーンの乱れ打ち状態。中でもメンバーにも知らせずサプライズ発表された4月の横浜アリーナ2デイズの衝撃度はヒョードルxノゲイラ戦が決定したときと同じくらいのインパクトだった(このときの川上マネージャーと夏菜子のやりとりがまた最高でした)。
たしかに会場規模が拡大したことでステージとの実際の距離は遠くなったかもしれない。だが、ももクロとファンとの心の距離は広がるどころかより近くなったライブだったと、SSAを埋め尽くした5色のペンライトが生み出した美しくも感動的な光景を見ながらぼくは実感していた。最高のクリスマスの思い出をありがとう。
TEXT BY 杉本拓也