佐伯 明の続・音漬日記

2012年 04月

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プロフィール

佐伯 明(さえきあきら)
1960年11月10日・東京都国立市生まれ。さそり座B型。中央大学文学部フランス文学科卒。

17歳のときに音楽雑誌「rockin’ on」に投稿したものが記事となり、音楽文の執筆をスタートさせる(ちなみに最初に記事になったときの題材はジェフ・ベック。最初にインタビューをしたミュージシャンは忌野清志郎&仲井戸麗市。主にライナーノーツを書いたミュージシャンはブルース・スプリングスティーン)。

25歳のときに音楽業界に嫌気がさし、ガソリンスタンドでアルバイトを始めるが半年後に復帰。以後、自称“音楽文化ライター”として、音楽文(評論)を書いたり、番組の構成出演などをしている。ちなみに、“音楽文化ライター”を名乗るのは、音楽を文化のひとつとしてとらえ、その目線から文章を綴っていく思いから。学生時代に文化記号論を学んだことも影響している。

趣味は犬の飼育&テニス。しかし、現在飼っている犬は、なし。テニスは週2回のペースで地元のテニス・スクールへ通い、現在、上級からプレーヤーズへのクラスアップを目指している。そして、テニス・プラクティス体験から“ロック・アスリート”なる新しいジャンルを提唱中。

尊敬する人はフェルディナンド・ソシュール(言語哲学者)&シャーロック・ホームズ(書物上の名探偵)&安倍晴明(陰陽師)。

■これまでに携わったソニー・マガジンズの本
「路傍の岩」、B'z「ウルトラクロニクル」高橋直純ツアー・ドキュメントブック「smile moon」、GLAYツアーフォトブック「LOVE IS BEAUTIFUL」(以上、著)、渡辺美里「SHE LOVES YOU YEAH YEAH」、藤木直人アーティストブック「NF」山崎まさよしツアーブック「Transit Station」(以上、構成&インタビュー)
(2007年6月現在)

タイタンで聞こえる音
 

64個あると言われている土星の衛星のひとつ"タイタン"で聞こえる音を、UKのサウサンプトン大学の研究チームがシミュレーションし、発表した。

タイタンでは、地球と同様、大量の液体が地表を流れているとされているが、流れているのは"水"ではなく、"液体メタン"や"液体エタン"と考えられている。

"メタンの滝"が流れるのは、マイナス160℃の凍結世界である。

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↑タイタンのphoto。

2012.04.11
 
ワープ航法の違い
 

アニメ作品『宇宙戦艦ヤマト』に出てきたワープ航法=光の速度を超える航法は、出発点と到着点の間に存在する空間を折りたたみ、通常の時空間から飛び出して目的地まで近道をする、というものだった。

一方TV&映画シリーズ『スタートレック』では、ワープ・エンジンによって亜空間フィールドを船体の回りに生み出し、それによってワープ航法が可能になる、という設定だった。

どちらにも立ちはだかるのは"光の速さ"だ。

超光速時代に突入するのは、いつになるのだろうか?

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↑宇宙戦艦ヤマトの勇姿。

2012.03.05
 
ベテルギウス
 

オリオン座の赤色巨星であるベテルギウスは、赤いことから日本では"平家星"と呼ばれてきたが(ちなみに源氏星はリゲル)、今年を含む近年、ベテルギウスの超新星爆発が見られるのではないかと言われている。

地球とベテルギウスとの距離は640光年なので、仮に今夜、超新星爆発が見られたとして、その光は640年前、日本で言えば室町時代の初期〜南北朝時代の光ということになる。

室町時代の光かぁ、遠いなぁ(笑)。

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↑ハッブル望遠鏡がとらえたベテルギウスの画像。

2012.02.06
 
1235個
 

地球外生命体を探査するプロジェクトであるSETI Instituteが、資金不足のため活動を休止したのは今年の4月であったが、このほど資金確保のメドがたち、活動を再開するという。

当面の活動は、アメリカ航空宇宙局の宇宙望遠鏡"ケプラー"が発見した1235個の惑星とおぼしき天体を詳しく調べることだ。

心の底から、健闘を祈っている。

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↑"ケプラー"のイラスト。

2011.12.08
 
太陽フレア
 

"太陽フレア"とは、太陽から大量の電磁エネルギーが放出され発生する現象であり、現在、フレア活動が活発化しており、'12年から'14年にかけてピークを迎えるとされる。

フレア活動と古代マヤ文明の暦を結びつけ、'12年に人類が滅亡するという憶測は、映画『2012』などで表現されたが、先日、アメリカ航空宇宙局がこの滅亡説を否定した。

「フレアが最強になったとしても、地球上の大気を吹き飛ばすことはできない」らしい。
ただし、GPS衛星に障害が発生する可能性はあるという。

頭の隅にとどめておきたい。

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↑太陽と地球の大きさ比較図。

2011.11.28
 
土星の環の外周
 

先月、アメリカ航空宇宙局は、土星探査機"カッシーニ"が土星の裏側を12時間運航しながら撮影した画像を公開。

それを見ると、太陽光を反射して輝いている土星の環(わ)には、さらに外周部分があることがわかった。

その外周部分の構成要素も、カッシーニの今後の探査でわかってくるかもしれない。

今のところ、土星の環はシリカや酸化鉄、氷の粒子などからなる、と言われている。

がんばれ、カッシーニ!

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↑公開された土星の画像。

2011.10.09
 
CERN
 

CERN=欧州合同原子核研究機構は、ニュートリノ素粒子が光よりも1億分の6秒速く移動したとする"Opera実験"の結果を発表した。

もしこれが事実ならば、「質量のあるものは光よりも速く移動することはできない」というアインシュタイン博士の相対性理論を覆す発見となる。

さらには、ニュートリノはワープができることになり、タイムマシンが作れるのでは?と話題になっている。

しかし、ニュートリノの質量は正の質量ばかりではないとも言われている。

今後さらに精査検討がおこなわれるであろうが、実に興味深い発表である。

2011.09.24
 
タイタン
 

土星の衛星として知られるタイタンは、惑星である水星よりも大きい(直径5150キロ)。

太陽系の衛星では、木星のガニメデに次ぐ2番目の大きさだ。

タイタンには厚い大気層があり、地球に似た気象現象もあると聞く。

銀河超特急999号にでも乗って、ぜひとも行ってみたい。

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↑カッシーニ(惑星探査機)によって写されたタイタン。

2011.08.28
 
いて座
 

夏の星座として知られる"いて座"は、銀河系の中心に位置していると考えられているため、天の川の密度がとても濃い。

北斗七星に対する"南斗六星"も、いて座に属しているし、星団や星雲も多い。

天気のいい夜空は、いて座を探してみる価値大である。

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↑いて座の主な星を線で結んだイメージ。

2011.07.15
 
金環日食
 

月が地球と太陽の間に入り、一直線に並んだ状態を"日食"と呼ぶのは、御存知の通り。

部分日食や皆既日食などが有名だが、月のorbital periodの関係上、月が太陽の外枠の光りを逃がすかのように、日食状態になることがある。

それが、金環日食である。

日本では、来年5月21日に観ることができる。

今から、楽しみにしたい(だが、古来より日食は不吉なシグナルであることも忘れないようにしたい)。

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↑金環日食のphoto。

2011.06.21
 
Pulsar
 

ある種の律動を伴いながら電波やX線、もしくは可視光線を放つ天体のことを"Pulsar(パルサー)"と呼ぶ。

パルサーからの電波に一定の間隔=周期があるのは、パルサー自体が回転しているゆえで、周期を伴う電波の明滅から「パルサーは宇宙の灯台」とも形容されてきた。

しかし、周期が0.0016秒という驚くべきパルサーも、中には存在する。

換算すると、毎秒625回転していることになる。

こうなると"灯台"ではなく、むしろ宇宙空間に存在する"円形のコマ"といった方が近いだろう。

その様子は、どんなものだろうか?

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↑かに星雲のパルサーphoto。

2011.05.08
 
メシエ天体
 

18世紀のフランスの天文学者:シャルル・メシエ氏が、口径7センチほどの小さな望遠鏡をのぞいて丹念に作ったリストが「メシエ天体カタログ」である。

現在、メシエの頭文字Mを取り、M1からM110までがメシエ天体と呼ばれている。ちなみにM1は"おうし座"にある"かに星雲"であり、さらにM78に相当するのは"オリオン座"にある"散光星雲"である。

かのウルトラマンは"M78星雲"からやってきたのだが、M78星雲は、まったく架空の設定。ウルトラ兄弟のふるさとは、銀河系から300万光年離れている設定なのだった。

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↑ニュートンプレス社刊の「メシエ天体カタログ」。

2011.03.08
 
2つのCanopus
 

ドラムセットなどを製造しているカノウプス社は、
東京の会社で、ここのドラムセットを使用している
ミュージシャンは、BUMP OF CHICKENの升秀夫さんや
flumpoolの小倉誠司さんなど数多い。

一方、天文分野でのCanopusは、
全天で2番目に明るい恒星である。しかしながら、
北半球では見えにくく、日本では福島県いわき市が
見える場所の北限とされている
(もっとも高度のある場所ならば、
いわき市より北でも見える場合があると聞く)。

音楽ファンと天文ファンは、
この“2つのカノウプス”に注目すべし、 なのである。

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↑カノウプス社製のドラムセット
“Japanese Sword Model Rock Kit”。

2011.02.12
 
浦辺粂子さん
 

いわゆる性格俳優〜劇中人物の性格を巧みに演じる俳優〜
として知られた浦辺粂子(うらべくめこ・故人)さんは、
82歳で歌手デビューを果たし、
かの“きんさん・ぎんさん”が99歳でデビューするまでは、
デビュー最高齢保持者であった。

小津安二郎監督作品などでの浦辺さんの演技は、
今も強印象のまま記憶にあるが、
さらに興味をそそられたのは、浦辺さんが人生の中で、
ハレー彗星を2度観ていることだった。

御存知のように、ハレー彗星は76年周期で地球に接近する。
76年を経ての“星の記憶”は、どんなものだったのだろうか?

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↑浦辺粂子のデビュー盤「わたし歌手になりましたよ」
(84年リリース)。

2011.02.03
 
Tricorder
 

USAのTV&映画シリーズ“スタートレック”に登場する
Tricorder(トリコーダ)は、
亜空間変動波からタキオン波、重力波など、
何でも測定できるすごい端末なのだが、それを模した
アプリをスマートフォンに入れて楽しんでいる。

ケータイをぶんぶん振りながら
「重力波を測定せよ!」なんてね(←アフォ)。

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↑そのアプリ“Tricorder”の画面。

2011.01.11
 
5次元世界
 

僕らのいる3次元の世界に5次元の世界が
ピタリと貼り付き・取り巻いていることを、
数式で証明したのが、USAのリサ・ランドール博士である。

“姿を消す素粒子”が存在するということが、
研究の出発点だったようだが、ランドール博士は
子どもの頃に、かの「不思議の国のアリス」を読んで
とても魅了された、と語っている。

数式が「不思議の国のアリス」に登場する
“白ウサギの縦穴”になることはないのかもしれないが、
大いなる可能性はある。

注目すべきは、やはり、重力エネルギーだと思う。

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↑ランドール博士の「式」。

2011.01.06
 
太陽系の“端”
 

1977年に打ち上げられた
NASAの無人宇宙探査機:VOYAGER(ヴォイジャー)1号が
観測し続けてきた太陽風の速度がゼロになったと、
先日NASAが発表した。

現在ヴォイジャー1号は、
太陽からおよそ172億9千万キロの飛行中。
太陽風の速度がゼロになったことは、
太陽系の“端”に近づいていることに等しいという。

33年間飛び続けているヴォイジャーに注入された
技術力には、目を見張るものがある。
その技術力をもって、ヴォイジャー1号は計算上
“あと4年で”太陽系の外に出るのだ。

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↑ヴォイジャー1号のphoto。

2010.12.22
 
伴星(ばんせい)
 

ギリシャ神話で猟人・オリオンの犬であるとされる
“おおいぬ座”に属するシリウスは、オリオン座の
左下に位置し、全天でもっとも明るい恒星である。

このシリウス、中国では天に輝く狼(おおかみ)の瞳
という意味で“天狼星”と呼ばれる。
実にキレのあるネーミングで、大好きな名前だ。

さて、19世紀の前半、シリウスの奇妙に揺れ動く軌道に
着目したドイツ人の天文学者フリードリヒ・ベッセル氏は
「この星は“伴星”をもっているのではないか?」と考えた。
伴星とは、連星を構成する2つの星のうち、
光度の暗い方を指す呼称だ。
しかし、ベッセルの望遠鏡では伴星を確認できなかった。

シリウスの伴星を発見したのは、アメリカの
レンズ加工技術者だったアルバン・クラーク氏だった。
彼が開発した新型の屈折望遠鏡が伴星を発見し、
それは“シリウスB”と名付けられたのである。
ベッセルの没後、16年後のことだった。

“シリウスB”はかなりの謎を山積した星なのだが、
その話はまたの機会に……。

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↑NASAが発表したシリウスAとシリウスBの想像図。

2010.10.30
 
マケマケ
 

国際天文学連合は、2006年の第26回総会において
惑星の定義を決め、それにより不適合とされた
“冥王星(太陽系第9惑星)”は、惑星から除外され、
新たなカテゴリー「準惑星・dwarf planet」に分類された。

冥王星ファンからすれば、06年8月24日は
“決定的格下げ”を突きつけられた日であり、
サッカーで言えばJ1→J2へ、
野球で言えばメジャー→マイナーへと
格下げが決定した日に匹敵したのでもあった。


しかしながら、8月24日を“新しい宇宙の再布置化”と
とらえた前向きな見方もあり、我々冥王星ファンは、
冥王星のファンである前に宇宙のファンでもあるからして、
この日に果たして線香を焚けばいいのか、
あるいは赤飯を炊けばいいのか、
よくわからなくなる事態に陥ったことも事実である。

それからおよそ2年後の08年7月、
準惑星にカテゴライズされた星があった。
その星の名は“マケマケ”。

イースター島の創造神・マケマケにちなんで
命名されたのだが、我々日本の冥王星ファンからすれば、
格下げ=負けを2回認めなければいけなくなるような
不吉なサウンド(星の名)だったのである。

いや、そう思ったのは僕だけです。

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↑かのハッブル宇宙望遠鏡がとらえた冥王星のphoto。

2010.09.29
 
夏の大三角
 

星座の話で“夏の大三角(形)”といえば、
ベガ@こと座、アルタイル@わし座、デネブ@はくちょう座を
結んでできるパターンのこと。

ベガとアルタイルが口の端に上る七夕の頃よりも、
8月から今ごろまでの方が、よく見える。
東京だと障害物が多いのだが、暗くて広い
野原のようなところへ行って、見てみたいものである。

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↑夏の大三角の近くにある“いるか座”のイメージphoto。

2010.09.14
 
タランチュラ星雲
 

地球からおよそ17万光年離れているタランチュラ星雲は、
大変に美しい星雲の一つだが、ここにある星団の中で、
太陽の300倍以上もの質量を持つ星が、先日発見された。
“RMC 136a”という。

いくつかの星が集まって、
このような巨大な星になったと思われるが、
誕生した時からこの大きさだったとしたら、
それはまた一つの謎である。

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↑タランチュラ星雲のphoto。名前もカッコいいです。
タランチュラ=毒グモですから。

2010.08.03
 
はくちょう座X-1
 

夏を代表する星座といえば『はくちょう座』だろう。
はくちょう座にある“X-1”という連星系は現在、
ブラックホール存在の最筆頭と考えられている星だ。

巨大恒星は、その最終段階において爆発を起こし、
収縮しきった“核”の部分は、
白色矮星かブラックホールとなる。
言うまでもなく、ブラックホールは自らが出す光りさえも
飲み込んでしまうため、光りによって
ブラックホールの存在を確認することはできない。

確かめるための拠り所は「X線」である。
はくちょう座のX-1付近では、X線の吸収される様子が
確認されているのである。

「あの辺にブラックホールがあるのかー」と思いながら、
はくちょう座を見上げてみたいものだが、
こう雨ばかり降っていては、見ることもままならない(苦笑)。

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↑はくちょう座のファインディング・シート。

2010.07.13
 
応答願ウ
 

昨夜は、7年間の長旅を終えた惑星探査機「はやぶさ」の、
帰還であると同時に最期のシーン、
並びに「はやぶさ」が最期に撮った地球の写真に、
心から生まれる感動の波が止まらなかった。

RAMデータレコーダ=記憶、
DHU(データ・ハンディング・ユニット)=頭脳、
ジャイロ=感覚器の主要部分において反転が起こり、
「はやぶさ」はギリギリの状態であっただろうに、
地球の引力と共に時速20000キロのスピードで、
日本の上空を駆け抜けていった
(見ることは叶わなかったが…)。

「はやぶさ」は当初、4年で地球に戻るはずだった。
数々のアクシデントに見舞われ、
地球への帰還軌道に入るまでの3年間、
「はやぶさ」はもちろんのこと、“応答願ウ”と懸命に
(地球から)追尾した研究者&技術者たちの執念が、
今回の偉業として実を結んだのだと思う。

リエントリ・カプセルを切り離し、すぐ前を行くカプセルを
見守るように燃え尽きていった「はやぶさ」は、
46億年前の宇宙の事実を知る“カギ”を送り届けてくれた。
そのシーンを見ながら、
僕はBUMP OF CHICKENの「flyby」を聴いた。

アナタハ ドンナニ離レテモ 君ノ心ノ 周回軌道上…
                   「flyby」より

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↑武部俊一さんの書いた「宇宙開発の50年
“スプートニク”から“はやぶさ”まで」(朝日選書)

2010.06.14
 
何度も来る彗星
 

太古から地球にはたくさんの彗星(すいせい)が
接近しているけれども、
そのうちの一つが”何度もやってきている彗星”、
つまり公転周期を持つ彗星だと思った人がいる。
“ハレー彗星”という名前でおなじみだろう、イギリス出身の
天文学者:エドモンド・ハレー氏(1656年の生まれ)である。

20代の後半に
周期を割り出す計算にとりかかったハレーであったが、
どうもうまく進まない。そこで万有引力の法則
〜引力は距離の2乗に反比例する〜を発見した、
かのアイザック・ニュートン氏に相談をした。
1684年5月のことだった。この時41歳のニュートンは
「惑星の軌道が楕円運動になる」ことを
すでに見抜いており、そのことを証明する計算を
わずか3ヶ月間でおこない、ハレーに書簡で送った。
驚き、かつ喜んだのはハレーだ。そして、ニュートンの計算を
本にして出版するよう強く進言したという。
尊敬の念が反映された「いい話」だと思うのは、
僕だけではないはず。

強い味方を得たハレーは、
ニュートンの楕円運動理論に基づき、過去の彗星の記録や
木星・土星の引力を考慮しながら、懸命に計算をした。
そして遂に、太古から何度もやってきている彗星
(日本書紀にも記録が残っている)の公転周期が、
およそ76年であることを突き止めたのである。
加えてこの彗星は、惑星と同じように
楕円運動をしていたのだった。ニュートン、おそるべし!

1758年、ハレーの計算通り地球に接近したこの彗星は
“ハレー彗星”と名付けられた。
だが、ハレーはすでに他界していた。

僕が25歳の時、1986年にハレー彗星はやってきたが、
よく見えなかったことを覚えている。
1910年の接近の際には、長いダスト・テールが
3日間も見えていたという話を聞いていたゆえ、
かなり残念だった。

次に地球に接近するのは、
2061年の7月と割り出されている。

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↑カール・セーガンとアン・ドルーヤン両氏による
書物「ハレー彗星」(集英社)。

2010.06.09
 
メッセンジャー
 

先月は、宵の明星=金星と共に(空気がクリアな時は)
水星もはっきり見えていた。

06年にIAU総会において“冥王星は惑星にあらず”という
議決・定義を受けて以来、
水星は太陽系の中でもっとも小さい惑星となった。
過去に水星に向けられた探査機は「マリナー10号」のみ
であったが、現在「メッセンジャー」が飛行を続けており、
09年9月に“水星スウィング・バイ”に成功した。

このままいけば、来年の3月に水星の周回軌道に入る。

近年注目されているのは、水星が地球と同じ磁場を持つ
ことから、地球のように内部に「液体でできた核」が
存在する可能性が高いという点だ。
アメリカとロシアの観測チームによれば、その可能性は
95%。メッセンジャーの水星探査に期待がかかる。


そして、1975年の探査終了以来、
今もまだ太陽の周りを周回していると考えられている
「マリナー10号」と、何とかコンタクトがとれないものか!?と、
極私的には思っているのである。

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↑NASAが発表したマリナー10号とメッセンジャーの
水星表面(ほぼ同一場所)のphoto。

2010.05.11
 
往復45億キロ
 

以前このブログでもふれた惑星探査機「はやぶさ」が、
先月末、地球に帰還する軌道へと乗ることができた。
「はやぶさ」は現在、地球からおよそ2700万キロ離れた
地点を慣性飛行している。

地球と火星の間の軌道を回る小惑星「イトカワ」に着陸し、
岩石採取などをおこなった「はやぶさ」が帰還した場合、
その航続距離は、往復で45億キロだという。
まさに偉業であろう。


予定では6月に「はやぶさ」は帰還、大気圏に突入し
燃え尽きるのである。
採取した物質が詰まったカプセルを切り離して……。

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↑火星のphoto。「はやぶさ」から火星は、
どんなふうに見えただろうか?

2010.04.19
 
Event Horizon
 

僕らは電磁波などが媒介して伝達されたものを、
情報として毎日受け取っている。
今日も、有象無象いろいろな情報を受け取った。

そして、媒介するものの最高速が光りの速さであることは
周知の事実。

しかし、一般相対性理論によって明確になった
ブラックホールにあっては、光りでも脱出不能であるゆえ、
当然、光りにも到達し得ない領域(あるいは距離)があり、
よって、その領域の情報を僕らは知ることができない。


この境界をEvent Horizon=事象の地平線(地平面)という。

Event Horizonの内側では、
時間と空間の区別がつかないか、
または時間と空間の役割が逆になる。

したがって、もしも僕がEvent Horizonの近くに
降り立ったとしたら、観測者(僕)からは、
ブラックホールに吸い込まれていく物質の
時間が停止していくように見える(はず)。
時間が未来へと流れるという次元が
折り畳まれていくはずだ。

そして、吸い込まれた質量は、エネルギーとして
一点に集中していくだろう……
それはビッグバン理論でいうところの宇宙誕生以前の
「無」の状態と同じではないだろうか?

だとすれば、遅かれ早かれ新しい宇宙はできるという
予想的結論に達する。

願わくば、Event Horizonの近くで、時間軸の端から端までを
一瞬にして見てみたいものである。


そして、こうした手の込んだ空想を妄想と呼ぶことは、
言うまでもない(笑)。

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↑アルベルト・アインシュタイン博士のphoto。
博士がいなければ、こんな妄想はしていません
(←責任転嫁かよ!?)。

2010.03.10
 
マックノート彗星
 

オーストラリアのロバート・マックノート氏が
06年の8月に発見したマックノート彗星は、
07年1月には極度に増光し、
肉眼でも確認できるような明るさになった。

南半球で観測のしやすい彗星だが、
今年の6月後半から秋口にかけては、
北半球でも観測しやすくなるという。
ダスト・テイルが長く美しいマックノート
……“夏の大彗星”になることを期待したい。

100308.jpg
↑マックノート彗星の宇宙航路。
ちなみに公転周期は、決まっていません。

2010.03.08
 
地球照
 

先日、深夜のジョギングの途中でヘバってしまい
(←ダメじゃん!)、歩きながら夜空を見上げたら、
地球照(earth shine)の三日月が出ていた。

地球照とは、地球が太陽光を反射する照り返しが、
月のダークサイド=夜の部分を照らし出している状態を指す。

“月から見た地球”は計算上、“地球から見た月”より
およそ70倍以上明るいと言われる。
満月があれだけ明るいのだから、
その70倍の明るさで月に照り返したら、
月のダークサイドも見えてくるというものだ。


ちなみに、地球照の月をじっと見ながら歩いていたら、
電柱にぶつかりそうになりました(笑)。

100227.jpg
↑地球照の月のphoto。

2010.02.27
 
独楽(こま)
 

歌にもあるように、‘60年代頃までは正月には独楽を回して
遊んだものだが、めっきりやらなくなってしまった。
独楽は回すのも見るのも楽しい。

独楽の回転軸が地面に対して垂直でない時
“すりこぎ運動”というものが起こる。
すりこぎを使って何かを擦る場合、すりこぎの両端は
空間に(あるいはすり鉢とすりこぎの接触面に)
円を描いていることがわかるだろう。これを、
すりこぎ運動であるとか“歳差(さいさ)運動”という。

地球も、すりこぎ運動をしている。周期はおよそ25000年。
したがって、天の北極は移動し、北極星もその時期で
変わっていく。あと12000年ほどすれば、
北極星はヴェガ(こと座)になるとされている。

そう言えば“地球独楽”というものもあったと、
書いていて思い出した。

100204.jpg
↑子供の頃やったベーゴマ(バイゴマ)。負けると相手に
取られるのが悔しかったです。今は回せるかなぁ?

2010.02.04
 
CNT
 

1991年に炭素から発見されたCNT(カーボン・ナノ・チューブ)
は、人間の髪の毛のおよそ1万分の1の太さで、
形状は竹カゴに似ている管状の物質。

半導体や人工皮膚など、
現在広く研究開発がおこなわれているが、
そのひとつに宇宙(静止軌道)エレベータがある。

宇宙エレベータは、静止軌道上にある人工衛星から
赤道上へケーブルを降ろし、そのケーブルを昇降することで、
地上と宇宙空間を行き来しようとするものだ。

破格の強度を持つCNTによって作られた
宇宙エレベータに乗り、時速200キロで上昇した場合、
およそ1週間で静止軌道に到達できるという。

一方で、CNTの健康被害が取り沙汰されている。
ロケットによる宇宙空間到達“ではない”方法と実現は、
遠い道のりなのか?
しかしながら、僕は期待しているのである。
極小のナノ世界から果てしない宇宙への道のりに…。

100129.jpg
↑CNTの構造図。

2010.01.29
 
ポルックス
 

現在、午前0時あたりに、ふたご座の“兄弟の頭”に相当する
カストルとポルックスが、天頂付近に見える。

兄のカストルは1.6等星で、弟のポルックスは1.15等星。
したがって“弟の頭”の方が、少し明るい。
肉眼でポルックスは黄色がかって見えるが、双眼鏡で見ると
オレンジ色にも見える。核融合エネルギーで
自ら発光しているポルックスの色はとても綺麗だ。

しかしこの時季、天頂から特に南の空にかけては、
輝く星々のオンステージである。
まさに「スターたちの饗宴」とは、このことを指すのだ。

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↑ポルックスの位置。

2010.01.09
 
スラスタ点火!反転!
 

国産の惑星探査機「はやぶさ」は
小惑星“イトカワ”で地表サンプルを採取したのち、
地球に戻れなくなってしまった。
4基あったイオン・エンジン=スラスタのうち、
3基が正常に作動しなくなったためだ。

しかし“まだ作動する部分”を連携させて、
先日、推進力を得た。

地球に帰還できる航路に戻れたのである。
シミュレーションによると、「はやぶさ」は、
あと7ヶ月あまり無事に宇宙航行を続ければ、
地球の軌道に入ることができる。

頑張れ!「はやぶさ」!
あなたは“世界初の仕事”を2つも成し遂げたのだから。

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↑「はやぶさ」の勇姿。

2009.11.21
 
日の出と日の入り
 

sunriseとsunsetのどちらが好きか?と問われれば、
間違いなく“日の入り”の方である。
理由は、「たそがれている」からだ。

“黄昏時”“逢魔ヶ時”……「もう、終わってしまうんだな」
という感覚は、若い頃から自分の根幹にあったように思う。
もちろん、その感覚は「まだ、終わりじゃないさ」というものに
反転するのであるけれども。

そうした“行きつ戻りつ”する中で、
生活は繰り返されているのだろう。

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↑瀬戸内海で見た日の入りのphoto。

2009.11.13
 
ガリレオ衛星
 

先日「コペルニクス的転回」の時に少し触れた
ガリレオ・ガリレイ(イタリアの天文学者)だが、
木星を回る4つの衛星〜イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト
〜を発見したのが彼であり、そのことから
4つの衛星は“ガリレオ衛星”と呼ばれている。


現在、木星には「63」もの衛星が発見されており、
400年前にガリレオがのぞいた望遠鏡と同じ口径の
望遠鏡は、今では数千円で購入することができる。


太陽系でもっとも大きな惑星である木星は、
未だ知られざる部分が多い。
「何を見るか?」は「何を探すか?」と同義であり、
探すためには「見当をつける」という半ば論理的な想像力が
必要な気がする。
もちろんガリレオも、それを持っていたのだと思う。

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↑BUMP OF CHICKENのアルバム、その名も「jupiter」
(‘02年リリース)。次号WHAT’s IN?で「jupiter」の
ジャケットに隠された秘密(←大げさ!)に関して、
メンバーが語ってくれています。

2009.11.07
 
コペルニクス的転回
 

物事の見方が180度=真逆になることを、比喩的に
コペルニクス的転回と呼ぶ。もともとは哲学者のカントが、
認識を問う上で使った言葉である。

ドイツ系ポーランド人の天文学者である
ニクラウス・コペルニクスが、
それまでの天動説を覆す地動説を同人誌で発表してから、
2010年でちょうど500年となる。

「まだ500年」なのか「もう500年」なのかは
意見の分かれるところであろうが、僕としては前者に近い。


宗教上の迫害を懸念したコペルニクスが、
自らの著書『天体の回転について』を刊行した時には、
すでに死期が迫っていた。

のちに地動説に賛同したガリレオ・ガリレイが、
裁判にかけられたのは周知の事実。
『天体の回転について』は、閲覧禁止となった。

まことにもって“(一度でき上がった)ヒトの認識”は、
そうそう変わるものではないのだ。

そうそう変わらないヒトの認識は、ある種の必然となって、
時にヒトを縛る。しかしながら“その必然”は、
実はたいへんに“恣意的なもの”であり、
「ヒトは恣意的必然の中に生きている」と言明したのが、
かのフェルディナン・ド・ソシュールだったのである。

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↑ポーランドには行ったことがないのですが、
古都クラクフ郊外にある
ヴィエリチカ岩塩坑に行ってみたく…。
世界遺産に登録されており、日本の中では
石見銀山@島根県に近いのだろうか?
「何かを採掘した・している場所」という意味で。
そのヴィエリチカ岩塩坑にあるというコペルニクス像のphoto。

2009.10.28
 
アルクトゥルス
 

この時季、日没直後の北西の空に見える赤色巨星が、
うしかい座のアルクトゥルスである。
“春の大三角形”を形成するひとつだが、
秋だと残りのふたつ〜スピカとデネボラは、あまり見えない。


赤というか、ほとんどオレンジ色に輝くアルクトゥルスを、
今日、見ることができた。
全天で3番目に明るい恒星は、美しかった。

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↑こんな日没のあとに、アルクトゥルスは見えます。

運がよければ…。

2009.10.04
 
色に対する感度
 

人間の目の、色に対する感度は“青”や“緑”には高く、
“赤”に対しては低いと言われている。

新緑の頃「目の覚めるような、燃え立つような緑だね」などと
形容されるのは、緑色に対して感度が高いことに
起因しているのかもしれない。


一方で、“天体写真のカラー調整に正解はない”
と言われつつも、例えば“天の川”の写真が
おうおうにして“白”なのは、人間の目に天の川が
「ボーッと白く映っている」からである。
写真の色を人間の目で見た色に似せてあるのだ。

もちろん、今まで撮影されてきた写真も半ば“常識”として
ストックされているゆえ、
法外な色の天の川photoも出てこない。


人間の目が、1分間以上露光できたら、天の川は
どんな色として映るのだろうか?
部分的に極彩色の天の川などがあるのだろうか?(笑)

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↑ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“砂時計星雲”のphoto。

畏怖の念すら感じます。

2009.10.02
 
朔(さく)
 

「朔」とは新月のことで、反対に満月は「望(ぼう)」と言う。

「朔」から「朔」までは、およそ29.5日。

したがって「朔」から「望」までは、およそ14.8日となる。


明治時代までの太陰暦(旧暦)は、
月の満ち欠けを基に作られた暦だったため、
“中秋の名月”は、8月15日と決まっていた。

明治以降に取り入れられた太陽暦で、
今年の中秋の名月を割り出すと、10月3日になる。
しかし、微妙に満月ではないらしい。

いずれにしても、今は月の見やすい時期。
ふとした時に、夜空を見上げてみたい。

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↑微妙に満月ではない、月のphoto。

2009.09.25
 
百武彗星
 

長崎県出身の百武裕司(ひゃくたけ ゆうじ)さんが
95年と96年に相次いで発見した2つの彗星が
“百武彗星”である。

96年発見の彗星は、夜空で最も明るい天体となったため、
“大彗星”と呼ばれた。

翌97年に大きな関心を集めたヘイルボップ彗星も
かなり明るくなったけれど、百武さんが星を観測するために
わざわざ鹿児島県に転居し、毎日、夜空を観るうちに発見した
百武彗星の方が、身近な感じがして好きなのである。

そして、日本のアマチュア天文家はかなりのスキルと執着を
持っているのだなと、感心するのだ。

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↑これは、ヘイルボップ彗星のphoto。
百武彗星のテイル=尾は、
ヘイルボップを凌いだと言われています。

2009.09.05
 
リング星雲(M57)
 

こと座のヴェガは、織り姫星としてよく知られているけれども、
同じく、こと座にあるリング星雲も
惑星状星雲としてけっこう有名だ。

惑星状星雲とは、
恒星が赤色巨星となった時に放出した「ガス」として
輝いているもののこと。

リング星雲は、18世紀の終わりに、
わずか口径3cmの望遠鏡で発見されている。

この夏、夜空の綺麗な場所に行ったら、
ぜひ探してみてほしい。

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↑リング星雲のphoto。

2009.07.17
 
黒い下敷き
 

21世紀で最も長い皆既日食が観られる
7月22日まで、あと20日。

東京でも、太陽直径の75%が隠れると
言われているが、太陽を観るときは、
必ず日食メガネをかけてほしい。

昔、さんざん黒い下敷きを通して太陽を観て、
あとになって「黒い下敷きなどでは眼に有害な成分を
取り除くことはできない!」と言われた僕からの
身体を張った=体験を通したお願いです(笑)。

デジタルカメラで日食を撮影しようと思って
いる人も、滅光フィルターを付けること。

太陽は、怖い存在ですから(マジ)。

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↑街中にこうしたメガネをかけた人が
溢れるのでしょうか?(笑)

2009.07.02
 
ばら星雲の彼方に
 

“園芸→天文”あるいは、その逆方向への
リンケージは、続・音漬日記の特性である。

したがって、バラが次々と咲く5月の末に
ばら星雲を思い出したのは、あり得る経路ではあるが、
ばら星雲は冬の散開星団(散光星雲)として有名なため、
時節柄ピンと来るはずもないか?

昨日、一緒に仕事をしたレコード会社の
ディレクターの訃報を知った。

「プロの映像制作者じゃないから」と言いながら、
数々の秀逸なPVを制作したSディレクター。
「今、○○っていうスタジオに詰めているので
取材に来てよ」と、よく電話をもらった。

僕より3つ年上だった。

ばら星雲は、肉眼では見えない。

音楽という不可視媒体に、映像という
可視媒体をあて、見えない存在である
“心”に訴えかけるものを作ったSディレクターに、
ばら星雲は、似合っていると思う。

「音は、映像を運んでくるね」が口癖だった。
ご冥福をお祈りします。

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↑ばら星雲のphoto。
本日のブログ〜タイトルは、40数年前の
TVアニメ番組“レインボー戦隊ロビン”の
一話から。悲しい物語でした。

2009.05.27
 
meteorite
 

08年10月6日に見つかった
小惑星2008_TC3のことは、このブログにも
書いた(08/10/27)。

meteorite(隕石)は、大気圏で燃え尽きずに、
地表に落下した物体のこと。
厳密に言えば、地球外の物体だ。

隕石のほとんどは、小惑星が起源であると
考えられている。

さて、そのTC3は、アフリカのスーダン北部で
大気圏に突入し、ヌビア砂漠のどこかに落下した。
と同時に、粉々になったと推測された。

だが、その後USの研究者らによって、
砂漠は調べ上げられ、現在までに約280個、
総重量2~3kgの隕石片が見つかっている。

一方で、日本にも貴重な隕石がある。
92年12月、島根県美保関町のMさん宅に
隕石が落下。
落下当時、一帯は雷雨だったため、気付いた人は
ほとんどいなかったという。

調査の結果、「美保関隕石」の母体は、
太陽系の誕生とともに約46億年前に生まれ、
6100万年ほど前に何らかの衝撃により、
宇宙空間に飛び出したことがわかった。

6100万年もの間、宇宙軌道上を旅し、
地球にやってきた「美保関隕石」。

それは現在、島根県七類港にある
“メテオプラザ”に展示されている。

090429.jpg
↑七類港の遠景。
一度メテオプラザまで行ったことがあるのですが、
休館日でした(泣)。

2009.04.29
 
23.4度
 

地球の自転軸の黄道面に対する傾きは、
23.4度だとして知られている。

黄道(こうどう)とは、
太陽が1年かけて天球上を1周する、大きな円のこと。
もちろん、地球は太陽の周りを回っているゆえ、
黄道はあくまで“地球から見て”の
太陽の通り道である。

さて、もしもこの23.4度の傾きがなく、
黄道面に対して自転軸が垂直であれば、
1年を通して太陽の南中高度は変化しない。
そうなれば、季節の変化は生まれない。

つまり、日本に訪れる“四季”は、
23.4度の傾きからもたらされるものなのだ。

季節が変わるたびに、
僕はこの傾きに、謝意を表したくなる。

090420.jpg
↑いにしえからある“藤の花”。
四季があるからこそ、咲く花も多様なのですね。

2009.04.20
 
見えざる盾
 

宇宙(=恒星)間にある希薄物質(=星間物質)
のうち、光学的に測ることのできない物質のことを
Dark matter(=暗黒物質)と呼ぶ。
このことは、以前にも記した。

銀河団の中心は、言わば銀河がバラバラに
引き裂かれてしまうほど強力な重力が働いている「場」だ。

しかし、その「場」で、
見た目が大きな渦巻銀河が破壊されるのに対して、
大きな銀河から受ける重力に耐え、
形状をとどめている矮小楕円銀河も少なくないと言われる。

「なぜ、とどめられるのか?」

そのひとつの理由として、
“見えない、そして厚い暗黒物質”が矮小楕円銀河を
取り巻いており、それがクッションになっているのではないか?
という見解が、このたび、ハッブル宇宙望遠鏡による
観測に基づいて出された。

僕らが実体を見ることができない
暗黒物質の“盾になりクッションになる”という役目。

「自分にとっての暗黒物質は何か?」と
考えてみるのも悪くないと思う。

ほぼ間違いなく、僕もあなたも
“見えざるもの”によって守られているはずだから。

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↑ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「ベール星雲」。
極上美である。

2009.03.27
 
サブ衛星“おきな”
 

月が地球の周りを回る公転周期(orbital period)
と、月自体の自転周期は完全に一致しているため、
地球から見えている月は、いつも同じ面。

仮に見えている面を「表」とするならば、
「裏」は、地球からは見ることはできない。

月周回衛星“かぐや(SELENE)”は
“おきな”と“おうな”という2つのサブ衛星を
搭載して、07年の9月に月に向かった。

先月、“かぐや”からの観測データをもとに
宇宙航空研究所開発機構が制作した
月の全球に渡る地形図=月球図が
新聞等に掲載されたが、
メイン衛星の電波を
月の裏側から中継したのが“おきな”であった。

そして、先月の12日、ミッションを終えた
“おきな”は、
ミヌールDクレーター付近に落下した。

あれから1ヶ月。
砂によって覆われている真空の地表に“おきな”は
横たわっていることだろう。

僕の見上げる月の面の裏側に“おきな”は、いる。
想いが届いたら、嬉しい。

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↑神秘的で、どこか不気味な月。

2009.03.11
 
1.2AU
 

AUとは“天文単位”のことであり、
1AUは、地球から太陽までの距離、
つまり、1億4959万7870キロメートルである。

台湾の観測所で発見されたルーリン彗星が、
先月中旬には太陽に1.2AUまで接近した。
今月の終わり頃には、地球に最接近する。

ルーリン彗星は、太陽系外縁部からやってくる。
長い旅路だったことだろう。

彗星には“イオン&ダスト・テイル”という2つの「尾」がある。ルー
リン彗星も例外ではない。
イオン・テイルは、主に青色で、
ダスト・テイルは、主に白色だ。

肉眼で、見えるだろうか?

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↑ルーリン彗星のphoto。

2009.02.18